都県境の山 難所の紹介5つの難所 |
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@ 安楽寺〜小沢峠 |
安楽寺 |
安楽寺から小沢峠の間は昭文社の「山と高原地図」では登山道が無いことになっていますが、実際にはグレードが落ちるものの登山道があります。ただし、標識が無いにもかかわらず道が分岐しているケースがあるので、注意が必要となります。核心部は採石場の北側です(詳細図に赤丸で示した部分)。道が無く、藪となっています。踏み跡もほとんどなく、おまけに一度、沢まで下って登り直さなければなりません。 更に、赤丸で示した部分に入る地点は東側から行って、西側から行ってもわかりにくくなっています。 尚、都県境にこだわらずに、すなわち、上記の藪道を通らずに南側を尾根伝いに行っても、途中の採石場で道が分断されていて、一度、南側の車道まで降りる必要があるようです。(詳細は下記HP6-80参照) 山と無線を楽しむ奥多摩 安楽寺〜小沢峠の詳細図 |
A 七つ石山の東の標高1700mピークから鴨沢 (小袖川) |
小袖大滝 (小袖側の詳細図はここををクリック) |
都県境の中で鴨沢から七つ石山の東のピークまでは尾根ではなく沢(小袖川)となっています。奥多摩湖にかかる鴨沢橋の下から遡行となります。沢登りとしてのグレードは高くないので、初心者でも可能ですが、沢登りの経験は必要です(例えば丹沢の水無川本谷レベル)。 この部分を困難にしているのは下記の理由によります。 1)沢登りである 2)距離が長い 3)あまり人が入っていない(荒れている) 4)最後のガレ場は踏み跡が無く、急斜 面に深い笹が生い茂って通過を困難 にしている このうち距離が長い点については、中間地点の鍾乳洞と小袖集落の間に道があることから2回に分けて行くことで解決できます。 最後のガレ場を通過するには、沢の水流が無くなった地点から1時間弱を要します。暗くなってからこのガレ場を通過するのは困難なので、余裕を持って行動をしてください。 当然のことながら、この沢には標識はありません。 小袖川の詳細図(遡上用) |
B 鴨沢の対岸〜大寺山〜庄ノ指 |
大寺山の仏舎利塔 |
大寺山の頂上には仏舎利塔があり、一般の登山道は東西方向に有ります。しかし、都県境は南北方向にあり、登山道は無く、踏み跡があるだけで、しかも一部は藪道となっています。 踏み跡のみを見て歩いていると別の方向に導かれることが有るので注意して下さい。ところどころにある東京都の印が入った標石は都県境を歩いている確認になります。 大寺山の詳細図 |
C 庄ノ指の対岸〜入小沢ノ峰 |
標高880m付近、ここから北北東の藪へ入る ここから標高650m付近までは深い藪である。 (写真中央に標石がある) |
三頭山から北へ都県境を辿る時に、入小沢ノ峰まではしっかりとした登山道があります。 しかし、入小沢ノ峰から西へ向かう都県境の尾根に入ると、急に踏まれていないことに気がつくと思います。この道は何度も作業道と交錯しますので、作業道に入り込まないように注意をして歩いてください。 ポイントとなるのは標高880m辺りの都県境が主尾根から外れて北北東へ向かうところです。この曲がる地点はわかりずらいのですが、重要なポイントなので慎重に判断してください。ここから先は藪道でわずかな踏み跡があるだけです。 次に難しいのが標高760m付近の都県境が北西に曲がるところです。曲がるところに目立った特長的なものがないので、高度計等を利用して歩いてください。また、このあたりは背丈を越える藪となります。ところどころある標石を確認しながら歩くとよいと思います。 庄ノ指の対岸〜入小沢ノ峰の詳細図 |
D 草戸山〜大戸(町田市青少年センター付近) |
都県境にある標石 |
草戸山から東側については昭文社の「山と高原地図」では登山道が無いことになっていますが、実際には町田市青少年センターから登山道(周回コース)があるので道は整備されています。都県境や市境の標石がたくさん出てくるのが特徴です。 ただし、標高292mのピークの東側(詳細図の赤丸部分)は藪道となります。草戸山からこのピークまでの道が良いだけに、このピークより藪の中に入っていくのは勇気が必要です。 しかし、この藪道は踏み跡があり、距離も短いので(10分くらい)方向を確認しながら行けば、それほど困難無く歩けると思います。 草戸山の詳細図 |
藪道に入るときの注意事項 |
下記のものは必需品となります。 1)1/25,000の地図 2)高度計 3)磁石 4)GPS 地図は1/50,000も必要ですが、これだけでは不十分です。1/25,000の詳細な情報が標識の無い山を歩くときには必要になります。 また、1/25,000の地図を読む技術が必要です。これは高度計による高度、磁石による方向に加え、周りの地形から現地点がどこかを判断する能力です。 (藪道を歩くために地図をじっくりと見ていると、1/25,000地図は地形の細部まで表現されていて良くできているものだと感心します) 地図はポイントとなる地点に来てから初めて広げてもわかりずらいので、その前から確認をしながら歩く必要があります。ピーク、鉄塔、沢、崖、周りの尾根の形、コル、林道等、特徴のあるものを頼りに確認していきます。 【蜂】ハチの巣に近づくと襲われることがあります。蜂は襲う前に、人の周りをを飛び、そのときに顎から「カチカチ」という音を立てて威嚇してくるので、このような状況になったら、蜂を刺激しないようにゆっくりの場を離れましょう。 【蛭】藪の湿ったところには蛭がいることがあります。靴から這い上がってきて食われると出血し、1週間はかゆみが続きます。肌の露出を抑えることと、禁忌剤が有効です。 |
沢登(小袖川)の注意事項 |
この沢はそれほど難しくないので、ザイル等岩登りの支度が無くても遡行できます。 水量があるので、右岸、左岸と移動するときに登山靴の中に水が入る可能性があるので、登山靴より濡れてもいいシューズがあるとよいと思います。当然、水がなくなってから履き替える靴も必要です。 水深のあるゴルジェがいくつかあるので、ひざ辺りまでは水につかってもいいような格好が必要です。 距離があるので、相当早く出発しないと陽が暮れてしまいます。幸い、中間地点の鍾乳洞から小袖集落に行かれるので、2回に分けていくのも一案です。 人があまり歩いていないためか、最後のガレ場は大変です。足場の悪い急斜面に笹が密生していて、踏み跡も無くここを抜け出すのに相当な労力が必要です。 小袖川については他の方の記録も参考にしてください。一例を下記に示します 山ノ中ニ有リ:2005年夏-奥多摩・小袖川の記録 無名山塾「みどるの会」小袖川2009 |
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